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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
,
【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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藤沢日曜歌会

藤沢日曜歌会は、イベントが多かったので、回数として数えてない
ときが多くありました。

じつは10周年は今年のはずなんですが、朗読歌会、いも煮会など
カウントしていなかった時が多く、結局、今回が109回でした。

今年のいも煮会もカウントしないとすると、来年の1月がちょうと
120回となり、10周年なのですが、お正月ということもあり、皆さんにも
お聴きして、来年の2月に10周年をするということに決まりました。

さすがに、10周年ですから記念歌集も企画します。
ハマ風の5周年歌集の編集が終り、朗読歌会、「風の大会」がすんだら
こちらの編集も本格的にはじめないとと思っています。

ここまで藤沢歌会を支えてきてくださった皆様には是非お歌を
寄せていただきたいと思っています。

なお、火曜と鎌倉歌会も日曜の子供・孫歌会となるので、歌集は一緒
です。心強いです。


左手に競馬新聞
右手に箸
初老の男達がお年玉を狙う
目くじらは立てまい
ハマ野毛 黒光りする中華料理屋

 場面が生き生きと浮かびます。
 ハマ野毛という場所、中華料理店、競馬新聞などにリアリティがあり、
 ああ、こういうのってあるなああ、と一種の感慨があります。
 
 そして、普段だったら、ちょっと眉をひそめるような風景だけど、
 ここはなんと言っても野毛だものと、おじさんたちに優しい目を向ける
 作者。


湯に浮かぶ
柚を指で押し戻す
ぽわん
胸の底から
上がる気泡たち

 点を入れた方たちほぼ全員が3行目の「ぽわん」にぐっときました。
 柚を入れたお風呂。寄ってくる柚を指で戻す時のちょっと気泡がたつ
 その様を「胸の底から/上る気泡たち」と表現。

 なんとも、心地よく、柚入りお風呂に入浴している気分。


ガラス越しの
日差しに誘われ
ひそやかに咲いている
蝋梅を確かめに庭に出る
芳香を運ぶ風はまだ冷たい

 言葉数は多いのですが、静かな、能のすり足のような雰囲気が好きです。
 
 そして、温かいお部屋から、蝋梅がさいているかどうか確かめに庭に
 でる、芳しい香りがしていたが、香りをのせてきた風の冷たさ。


まろやかなコク
長い熟成を経て
この味になったのだ
八十年ものの
おじいさん

 このお歌を熟成したウイスキーととられた方が数人おられた。
 確かに熟成、八十年もの、などという言葉で、そういう解釈もなりたつかも
 しれません。
 
 でも、このお歌はやはり八十年という歳月を生きてこられた男性の味わいを
 詠ったものでしょう。
 ただ、最近の80歳はお若いので、コクの味わいとなるのはまだまだと
 いう方が多いのでは・・・

 作者は葉山の近く長井漁港でお魚を売っている元漁師さんのおじいさんが
 あまりに良い顔をしておられたので、詠ってみたとのこと。
 袋に詰め放題で500円とか・・・
 行ってみたい、おじいさんにも会ってみたい!


私の歌

忙しい日も
たいくつな日も
今日という一日
上映は
青い幕が下りて了(しまい)

 去年は激しい茜色の夕暮れを詠いましたが、今回は静かな夕暮れを
 詠ってみました。

 闇が訪れる少し前に、夕焼けを仕舞いこむように、青い空が降りてきます。
 どんな一日だったとしても、今日の部は了。
by machako-hamakaze | 2010-01-17 11:34
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