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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
,
【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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鎌倉歌会・題詠「月」

前回の歌会で面白いことに、同点1席の歌あり、その2首ともに
月の歌でした。
かたや、満月、かたや三日月でしたが。

そこで今回題詠「月」とあいなったしだい。
そんなに続けて月ができるかい・・・とおもいきや、意外や意外
月見る月は・・というくらいで、できちゃうもんですね。

すてきな作品がたくさんでした。
そして、最後には本当に衝撃的なことがありました。


残る人生を
五行歌と共に
楽しくあれと
今月も4回ほど
歌会に足を運ぶ

 歌会の回数の程よさもさることながら、歌としの表現にも程よさの
 あるお歌でした。
 
 残る人生を五行歌と共に・・・
 いいですね。


三日月から
ほつれた糸が
たなびく
手繰り寄せて 今宵
私だけのアドバルーン

 三日月が放つ光が、まるでほつれてきた糸のようで、作者はそれを
 ひょいと手に取り、手繰り寄せれば、もう三日月は彼女だけの
 アドバルーン。
 
 昔、セサミストリートという番組を見ていたとき、こんな場面があった
 ような・・・・なんだか懐かしくなるお歌でした。


この父と
この母の子で
ありがとう と
一月(かんづき)の空へ
送り出す

 よもや、このお歌が本当にお子さんを永遠の旅路に送り出された
 お歌とは・・・
 娘さんならお嫁にだされるのか、遠い地への旅にだされるのか、
 独立される子どもさんへの親としてのけじめのお歌か・・・・などと
 解釈しました。

 なんと、1月に最愛の息子さんをなくされたとNさんの告白に一同、
 声を失いました。
 
 そして作者のNさんの慟哭。最後のこのお歌になるまでの彼女の
 抑えられた悲しみを思うと私たちは節制のきかないほどの状態に
 なってしまいました。

 Nさんは五行歌があって本当に良かったです、と。
 家にいたら泣くばかりで、とおっしゃいました。
 
 母親をなくしたとき、私も家にいてはただ泣くばかりでしたから、
 無理矢理にも仕事にでました。そうしないといられませんでした。

 心からご冥福をお祈りして、Nさんとこれからの人生を五行歌と
 共に過していきたいと心から思うのです。
 
by machako-hamakaze | 2010-03-01 18:03
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