人気ブログランキング | 話題のタグを見る
excitemusic

五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
,
【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


紙上歌会なんてことも

2月3日の日曜日は歌会の予定でしたが、大雪で交通機関が
ストップまたは遅延があり、急遽お休みになりました。

でも、せっかく良いお歌がたくさん集まっていたので、日曜歌会
始まって以来の紙上歌会にいたしました。

いつもは、歌会に集まって好きなお歌に点をつけていくのですが、
出席予定の方に作品集をメールやファックスでお送りして、
採点とコメントをお願いしました。
それをまとめて皆さんにまたお送りしまして、紙上歌会終了。

まあ、事務局としてはけっこう大変ではあったのですが、いつもだったら
さあ~っと聞き流してしまうコメントも、文字にすることでよくわかった、
勉強になった、また「肩を揉んであげたい」といったうれしいメールも
いただき、ああ、良かった!と。

確かに、雑誌「ハマ風」にはページの関係で、そんなに沢山のコメントは
掲載できませんものね。
それで、今回はなるべくいただいたコメントを全部と思い結果報告に
しました。

さて、私の好き歌はといいますと・・・

ギュウと詰められ石榴の実
はじき出されて鳳仙花
満員電車もなんの園
花も実もある
サラリーマン

 通勤の満員電車をこのように詠えるとは!感嘆の一言に尽きます。
 確かに、上からみたら頭だけがぎっしりと詰まっていて、石榴とは
 言い得て妙。そして、特に光るのは3行目と4行目。
 「なんの園」には花も実もある。本当にそうあってほしいですね、
 サラリーマン殿。

其処に手向けられた
幾つもの花束は
声にならない
言の葉で
語りかけてくる

 「其処」、一読、どこを言っているのかと思う。作者だけが知りえる
 場所を詠ったのか。いいえ、「其処」には「幾つもの花束」が
 手向けられている。これで、事故の現場ということがわかります。
 作者は、ここで無念の死をとげた人や花を手向けた人の心を
 慮っているのです。

ねずみの乳首のように
ちっちゃくていいから
枯れかかっている
アカルイミライの
芽吹きを待つ2008年

 なんという現代。
 人は「アカルイミライ」を芽吹かせていかなければ。

 一昨日の歌会のお歌から(残念ながら欠席しましたが)

両翼で風に乗り
飛翔する鳥よ
私も君の眼を持とう
迷い込んだ道の出口が
見つかるかもしれない

 人の眼が、いや心の眼でもあるのですが、俯瞰することが
 できたら、どんなに素晴らしいでしょう。
 翼を持ち、飛ぶ鳥になることはできないかもしれないが
 そんな眼をもてたら・・・このようなお歌を詠える作者なら
 大丈夫だと思うのです。
by machako-hamakaze | 2008-02-15 17:42
<< 驚きの知識 長めの歌 >>