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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
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【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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「風の大会」後半のお歌より

昨日は30件を越える件数でびっくりしました。
とてもうれしいです。
2日連続で書くのも、ちょっと大変ですが、なにしろ
今夜がまた横浜歌会と歌会が続きますので、
ここで頑張らなくては・・・


お酒好きな私にはやはり素通りできないお歌。

米がお酒に化ける
醸しの神秘は
酔って正気を
壊す企みと
同等の謎だ…で呑む

 醸すというのはいろいろの説があるそうで、今でも世界のある地域では
 口で噛んで、それを吐き出し発酵させるお酒の造り方が残っているそう
 です。文字的には麹がぼこぼこと膨らんでくる様子のことらしい。
 
 いずれにしても、あのお米が芳醇なお酒になるという、そこにいたる過程
 の不思議と正気を失うまでとを同じ謎とした、妙に理詰めだが「で呑む」
 で決まった。


がくがくかく
かくかっかっかっ
膝は笑う
ああ つらいつらい
シンフォニー 

 2行の擬音がまずは面白い。作者は2行目の「かく」も本当は1行目だった
 といわれていたが、膝痛を抱えるものにとっては、2行目でも納得。
 「膝が笑う」がちょっと、山登りのあとの膝のことかとも思えたが、5行目の
 「シンフォニー」とはよくおっしゃったと感心。
 年末は「第九」(だいく)ならぬ「膝苦」(ひざく)シンフォニー??


天(そら)に伸びようとする
青い命
時代の息吹に
夏草や と
芭蕉が誘う

 芭蕉の有名な句「夏草や兵(つわもの)どもが夢のあと」を踏まえた
 美しいお歌が星印とは!!
 現代のつわもの達の不安な状況を詠っているが、五月のぐんぐんと
 草が蔓がのびていく様子とともに迫ってくると思うのですがねえ・・・


草はらに人が住めば
そこが庭となる
「雑草」とくくられた主(ぬし)の  
ささやかな抵抗か
胞子が一斉に飛び立つ

 近くのずっと無人だった家が取り壊されて、小さな草はらになっている。
 その隣の家が壊されて4件の家が建った。同時に売り出しされるのかと
 思いきや、無人だったほうはそのままの草ぼうぼう。なんのために
 壊されたのか、 なぜ人が住まないのか、気になってしかたない。
 
 そして、このお歌を読んだとき、なぜかその小さな草はらを思い出した。
 すべて、人間の勝手。
 
 “「雑草」と人にくくられた主の”の「主」が家の「主」
 と読んでしまうと、解かりにくくなるかもしれない。
 
 「飛び立った胞子」はささやかならぬ抵抗では。


「寂しさは」
生きる証と心に諭し
独り気丈にくらした
亡き母の
その気骨もない娘です 私は

 大会の第二席の母上を詠ったお歌に、今回他の母もののお歌は苦戦された
 ようです。通常の歌会ならもっと高得点だったはず。
 
 私の母もけっこう長い間、1人暮らしでした。年齢的には今の私くらいから
 の1人暮らし。持病もあった。しかし、寂しいとは一度も聞いたことがない。
 明治女の気骨だったのでしょう。
 
 私も1人暮らしはしましたが、若いころのこと。今からの1人暮らしを愚痴なしで
 やれるかどうか・・・・
 とても共感しました。


さて、第10席のお歌とたった1点違いで入賞を逃したお歌です。

鏡に向かって
無理して笑う
その顔が可笑しくって
今度は
本当に笑う

 ありますよね、こういうこと。でも本当に笑っているのになぜか涙が
 こぼれていたりして。
 作り笑いでも、免疫力は高まるそうです。
 やはり無理してでも、笑ったほうがよいのでしょう。
 作者は生き方上手な方。


さて、今回も低得点(涙)の私の歌です・・・

シュッと
風を切って走ると
青色の
破片(かけら)が    
五月の大気に紛れてゆく

 五月のエネルギーが強すぎて、風も硬いような感じがします。
 シュッと風を切って走ったら、カケラが落ちてきそうな・・・
 粉々になったカケラは、やはりまた大気に紛れてしまいそうな・・・

 
でもって、「風の大会」のご報告でした。
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by machako-hamakaze | 2008-05-21 13:05
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