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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
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【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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<   2008年 03月 ( 4 )   > この月の画像一覧

春ともなれば

さすがに、三月の末ともなれば、歌会での皆さんの
お歌も外の景色にあわせて百花繚乱です。

先日、スイスで見たたぶん早咲きのさくらだと思うのですが
その桜に雪がかぶっている姿をみて感動しました。
歌にしたかったけど、不思議に、風景に感動はしても
歌心がでてきません。夫曰く、情緒がちがうからじゃ
ないのかって・・・いつか書けたらいいなと思っています。

思うのですが、同じ花や草木を題材にとっても、歌会では
どうしても、人生が反映していないと、点数って入りにくい
ですね。

私は人生の深い感動も人情の歌も大好きですが
すてきな比喩に出会うとまたまたぞくぞくしてしまいます。

そういうお歌はたいていは「ハマ風」の選歌や巻頭に
とりあげられていますね。

今回は「こぶし、コブシ、辛夷」の歌を。

美しい
花嫁の登場
ウエディングドレスのように
辛夷が
満開

 あのこぶりな辛夷の花をウエディングドレスに喩えられました。
 ひとつひとつのお花のことではなく、その木いっぱいに
 わああっと咲くこぶしが、純白のウエディングドレスの
 胸元からふわっとして、波打つスカートの部分の飾りのようだと
 思われたのではないでしょうか?

 ひとつの花房と思ってしまうと、ちょっとわかりにくいかしら?

 別の会のお歌ですが、上席のお歌は「ハマ風」で、と思っていますが、
 ちょうどこぶし だったので。

空は青く青く広がり
こぶしの花は
ただ白く咲いている
私のちっぽけな迷いごとなど
笑いとばされてしまいそうだ

 こぶしの花がやはり木いっぱい、無垢な白さで咲いている。
 けれど、不思議にこぶしって、咲き誇っている感じがないですよね。
 作者はそんなこぶしをみて癒されたのでしょう。

さて、次はまたまたわが愚作でございます。
けっこう以前からこぶしは詠っています。演歌のこぶしはまわらない
のですが(あ、ついオヤジギャグの本性が出てしまった)

 去年の歌です。

コブシが
指ぱっちんを
しながら
春をビートにのせて
咲いてゆく

白く
小さな指が
チョキを出すように
こぶしの蕾が
ほころびた

 まったくの見たまま感じた比喩の歌です。
 大分前に、たしか「木に結び付けられたおみくじ」の
 ように見えたと詠った歌もありましたが・・・

 次回はきっとさくらのお歌の話題かな。
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by machako-hamakaze | 2008-03-29 18:49

発見の歌

この年になっての初海外で喜んでおりましたら
やはり時差の苦しみ。
打ち身も時差も、しばらくしてから来るのね(涙)

さてと、帰国して最初に参加したのは横浜歌会でした。

一席のお歌はなくなられた歌友の素敵な言葉に
感謝された、とても感動的なお歌でした。
もちろん、感動の2点をいれさせていただきました。

そして、私もお気に入りのお歌。

あしながバチの
巣は
細長く蓮根みたい
お初に
お目にかかります

 状況は一切説明がない、すっきりとしたお歌で、しかも
 あしなが蜂の巣を「蓮根」にたとえられた。この面白さ。
 五行歌は人生や社会を感動的に詠った歌にどうしても
 高得点が入ります。でも、みなさん、すてきじゃありませんか。
 歌の表現だけの発見ではなく、実際のものへの発見を
 喜びあえる、五行歌って。私もご挨拶しちゃいたくなりました。

昨日の埼玉の「はなみずき」にて。
ここでも1席のお歌は季節と生活を見事に詠ったお歌でした。

そして、私の大のお気に入りのお歌は。

紙一重の
自信と自惚れが
交錯する
持てないものと
持ってはいけないものとが

 人間の迷い、それはもしかしてとても小さく、とてつもなく
 大きなものかもしれないが、そのくせ、こういう心境には
 永遠になれない、というか気が付かない人間が多いのでは。
 「自」という文字で始まるもうひとつの言葉。「自尊心」の
 持ち方も難しいが、この作者なら持っていただいて欲しいなと。
 いずれにしても、この3つの言葉、鼻持ちならないものに
 すぐに変化してしまいます・・・それは確かに「持ってはいけない」
 でも「持てないもの」ではないので、要注意なのですねえ。

 
以前、われらが93歳のアイドルに教えていただいた蹣跚(まんさん)
とよろめきつつも、なんとか今回更新いたしました。 
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by machako-hamakaze | 2008-03-21 12:35

更新遅くなってすみません

実は初の海外旅行のため留守してました。

帰ったら山ほど仕事やらもろもろあって、
しかも頭も足もよろよろもうろうで、
歌会はラッシュ。

更新はあと2~3日のご猶予くださいませ。

ところで、海外行く前の体調の絶不調は
むこうに行ったとたん、ケロリと直りました。
私って、ヨーロッパ向き・・・なああんて
おちゃらけていましたら、じわっと、きました。
時差ボケも時差をつけてね。

というわけで。

歌はできましたか?と皆に聞かれます。
しくしく・・・全然です。
お笑い旅コントなら・・・って、違う?
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by machako-hamakaze | 2008-03-19 23:07

しじま会

藤沢日曜歌会では、向井文丸さんとおっしゃる歌人を
偲んでの歌会が毎年三月の歌会で行われています。

日曜歌会が発足したその日からご病気でご参加
できなくなるまで、奥様が押される車椅子で、ご参加
くださいました。4年前の三月になくなられました。
「しじま」という素晴らしい歌集を遺されました。

「しじま会」は向井さんをご存知の方もそうでない方も
ご参加いただけます。
ただ、いつもは自由詠1首ですが、この日ばかりは
向井さん、または向井さんのお歌にちなんだ題詠も
だしていただきます。

 「静寂」には
 何も聞こえないが
 「しじま」には
 音がある
 ボタンの転げる音なんかが

 歌集のタイトルにもなった「しじま」の向井さんの名作です。

 しじま会題  1回  「ふみ、文、手紙」
          2回  「丸、○」
          3回  「向かう、方角など」

 そして4回目の今回は「転がる、転げる、転など」でした。
みなさまには、難しい題だった、またはあまりない題で
面白かったなどの感想をいただきました。

*これでもか、と「転」を使った面白いお歌

転ばぬ先の杖、及ばずに
何度も転んだ、この半生を
七転び八起きで、乗り越えた
願わくば、七転八倒せず
生々流転を悟りたい、後半生

  作者は本当にこんな人生でしたと。乗り越えてこられた作者に乾杯。

転がる石に
こけてしまった
気張ってみても
いやはや、悲しき六十才
「ムスタファ ヤ ムスタファ」

 40代の会員さんお二人には5行目がちんぷんかんぷん、だったよう。
 私たちにはなつかしい曲。

猛スピードで
転がり進む時代がつけた
耳慣れない近頃の言葉
オラの住むような過疎の村を
「限界集落」と呼ぶそうな

 「限界集落」という本当に耳慣れないことばを使った社会詠。
 作者は誇りをもって、点数を受け入れると。そう、歌は点数
 のみにあらず・・・釈迦、いや、キリスト、いやただの私(笑)

「転」は
「倒」と大の仲良し
手を組んだ悪巧みに
拘わるな
近寄るな

 これはまた言葉の達人のお歌。「転倒」ということばの
 思ってもみない解釈で、読者の度肝を抜く。
 作者のニヤリが見えるよう。思わず、うん、近寄らない
 ようにしよう!と強く思った私でした。

*自由詠で、なんかほのぼのしていて、すごく好きだったお歌。

「つまみが何もないねえ
    柿ピーでどう」
と、出してくれる
飲む酒が発泡酒だから
「まあ、いいか」

 資源ごみの集積所に缶類を出しに行くと、ほとんどが発泡酒の
 缶。もちろん最近は味も良くなったのであろうが、庶民のつつ
 ましい生活が見える。また税金を上げるとかなんとか言ってる
 そこの○○党のみなさんも、発泡酒飲んでね。

*自由詠の私の歌

ざらざらと
味気ない心に
足りない栄養素
愛は
亜鉛の役目 

 味覚障害には薬として亜鉛が使われるというところを、ご存知で
 ないと、わからなかったようですが、それは知らなかったけど、
 点入れましたという方も。こういうご意見って、うれしい。

 今回は題詠・自由詠それぞれの1~3席の他に、総合点での
 発表もありました。「ハマ風」のお楽しみ・・・

 さて、私用にて、来週の更新やすみます。

 ではまたのお目文字を。
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by machako-hamakaze | 2008-03-03 09:59