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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
,
【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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<   2008年 05月 ( 12 )   > この月の画像一覧

五月は書きすぎかも・・・

最初は出席した歌会のことだけにしていたのだけれども、
良いお歌がいっぱいの、私が行かない歌会のお歌も
ご紹介したくて、書き出したら、もう、どうにも止まらない♪

東京の歌会から

自由詠と題詠の2首ださないといけないので、なかなか
大変です。

今回は自由詠は思いがけず1席いただいたのですが、
題詠はほぼビリ・・・代表さんが、私の歌の前のお歌の
お若い作者に「すごいじゃん」と言い、私には「すごく
ないじゃん」(笑)いえ(泣き笑い)でした・・・
けっこう、この歌会ではこういうことあります。

歌会のジェットコースターやああ(ヒコマロかあ~?)

自由詠好きなお歌


10年目の命日
ベランダの
土の余隅に
カスミ草の
種を蒔く

 悲しみの言葉も追悼の表現もないけれど、カスミ草が故人の
 お好きな花とわかり、「余隅」に植えたということは、中心に
 すでに花咲く存在があるということを、10年目という年月と
 ともに、語っているようで・・・


母の脳が
くるみのように
固くなってきたらしい
聞いた話が
沁み込んでいかない

 作者のお母様でなくても、人の話が沁み込んでいかない人(自分
 も含めて)多いです。歌会をやっているとしみじみ感じます(泣く)
 作者は沁み込んでいかないかもしれないけれど、何度も何度も、
 お話ししてあげてくださいね。母が生きていたら、私も・・・


ちょっと化粧すれば
まだまだかしら

主の出た古い家
ただいま大改装中

 上手いお歌です。もちろん単にお家のリフォームのお話だとしても、
 です。でも穿った読み方をしたがる(笑)私としては、これは「主」
 つまり、夫が家を出た(追い出した?)あとの、妻のことではないかと
 思ったわけです。ちょっと身なり気をつけて紅などぬれば、まだまだ
 いけますよ~と。表面的なことだけどはなく、心の内も改装中なのでは?


同僚は
娘のような年令ばかり
いとおしめば
いたわられて
情がうつる

 作者が男性でも女性であっても、とても良いお歌だと。
 昔見た歌舞伎の「壺坂霊験記」ではないが(これは夫婦の
 麗しい物語)「いとおしめば/いたわられて」が本当に
 現代の御伽噺のように優しく心地良い。


思いつきの
おかずを作り
さりげなく
食卓に置く
耳は全開だぁ

 料理だけが唯一得意とする家事である私は、このお歌に
 共感。新聞や雑誌、テレビで料理のレシピには必ず目がいく。
 これとこれを組合わせたらどうなるか、これが足りないから
 あれでと料理したあと、食べる人の反応が一番気になる。
 さりげなく置いたからには、聞きたいなどそぶりもみせず、
 耳だけが全開。


題詠「走る」

ダントツの一席で私も大好きだったお歌

ホームから
階段を三つ降りれば
小さな踏切
江ノ電が
腰をふりふり走り去る

 もう説明はいらないし、江ノ電を知らない人はこのお歌で
 江ノ電のほのぼの感が伝わる。絶対乗ってみたくなりそう。
 江ノ電のキャッチコピーで売り込んだらいかがでしょうか?


フルマラソンで
三時間四十五分を切ったよ
と笑っていた友
片磨滅(かたべり)したランニング・シューズを残して
今はどこを走っているやら

 なんで、あんなにお元気だった方が、あんなに良い方が、と思う
 訃報を聞くことが多い。想い出をたくさん遺してくださるためだったの
 だろうか。
 今は憂いもない美しいところを、きっと走っておられるのでは・・・


さて、私の歌

自由詠
 
いわれなく
切り倒された桜
家一軒たつでなく
切り株の無念さ
草ぼうぼう

 この桜の木の歌は3部作です。
 思いいれの強い桜の木だったので、いつまでも詠っていくような気が
 します。


題詠「走る」

春の

ベランダを
風が
奔る

 嵐だと枕元にベランダを走る風の音がすごいのです。
 ときに風はすり足でいくことも。
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by machako-hamakaze | 2008-05-29 17:36

サークル歌会と某所の歌会

今日はブログのオフ会がありました。
皆さまありがとうございました。
お目にかかれてうれしかったです。
セッティングしてくださったHさん、Tさん、お若いTさん、
Nさんありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。


新老人の会のサークルでの歌会です。
93歳のOさんも最近ご参加されて、70代、80代のかたに
パワーを送ってくださいます。

まだ、「ハマ風」に掲載がないので、上席のお歌を。

キラキラ
輝く若葉たち
ワッショィワッショイ
騒ぐ小枝たち
皐月の森はもう夏祭り

 ダントツで1席でした。「さつき」を「皐月」とされたところ、カタカナが
 とても効果的に使われたところ、緑が溢れてくるようすを、夏祭り
 と表現されて、小気味のよいお歌でした。


千の風になるのに
順番はない
老親(おや)を残して
逝く息子(こ)の
くやしさを思う

 子供に先立たれるほど、この世で悲しいことはないのでは・・・
 作者が親とも慕う方の実の息子さんが先立たれた時のことを
 詠われた。逆縁は、はたでみていても本当に辛い。


あっちにがくん
こっちにぐらり の坊や
楽しかったけど疲れたね
五月の日曜帰り途
江ノ電が更にアットホームに

 光景がすぐに目に浮かびます。
 3行目の目線が優しい。
 江ノ電の特徴も書かれていて、申し分なし。


私の歌

夜空を見上げて
憧れました
あんな形になりたいな
花は
星の形に咲きました

 見れば星型の花の多いこと。でも読み直すと、形を2度も使ってますね。
 推敲不足です。


それでは某所の歌会

暗い川に
櫓のうめき声が進む
突然
マングローブにホタルが光り
クリスマスツリーになった

 前3行と後2行の展開が何事かと思わせた。マレーシアでのホタル
 見学のときのことだそうです。かの地と知れば、うめき声も納得。


大丈夫だから
きっと 大丈夫だから
路上からの男の声に目覚める
携帯の相手を想像しながら
寝返りを打つ

 「路上から」に異論反論が飛び交った歌。私は前2行に心打たれた。
 相手に「大丈夫」といえるとき、その言葉は責任をもつ。
 
1席2席は1点違い

生きてみようかねえ
父が他界して
五年が経って
母がポツリと
もらした一言

 作者以外は全員がいれました。決して仲が良かったとはいえない
 ご両親だったそうですが、遺されたお母様が「生きよう」と思われる
 までの、5年の年月。重い。


雲隠れした
月が
顔をのぞかせる
明日はおしめりと
告げてまた逃げる

 天体をきゅーっと地上にひっぱってきて、擬人化された。
 こんな月なら明日の雨も嫌ではなくなる。


点数引き離されての3席は私の歌。

失われた手足が
かえって
永遠を
感じさせた
背中だけの彫像

 パリの美術館で見た、あまたの彫像。そのほとんどが、手足なく
 頭なく、それなのに、時間だけではなく、人間の思考というか
 「永遠」というものを私に感じさせてくれました。非常に疲れました。
 すべてが語りかけてくるようで。


 
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by machako-hamakaze | 2008-05-25 22:24

もうすぐ親歌会になるはなみずき

なのです。
すごいですよね。
この間2周年を迎えたばかりなのに、夏にはお母さん歌会・・・
(何でお父さん歌会じゃないのか、って?だって、お母さんだから、
答えになっとらん!)

私はいけませんでしたが、作品を送っていただきました。


夕やみを
くぐり抜けるように
現れた車両は
どこに向かうのか
白い大蛇か

 車両が白い大蛇に見えた作者、かなりのものですぞ。感性豊か。
 4行目の「どこへ向かうのか」があるから、「白い大蛇か」の「か」
 はないほうが良いような気がしますね。幻想的で好きです。


何気ない
日陰や 欠けた塀
眠ってしまった 商店の
前に たたずむ
祖母のいた街

 シャッター街というのでしょうか?それを、「眠ってしまった 商店」
 と、表現。やさしかった祖母のいた街だから、さびれたとか言いたくない。
 想い出に満ちた街。


 遠くてなかなか行けないけれど、子供歌会発会のときは必ず参加しますね。
 今私は歌疲れですわ。
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by machako-hamakaze | 2008-05-23 18:00

歌会はつづくうよお♪どーこまでもお♪

はい、昨日は横浜歌会でした。
たとえちょっとまえに大きな大会があろうとも
決して休んだりはしないのです、歌会は・・・・はあ~
ちょっとお疲れ気味ですが出席。
その割には2次会はりきって、遅くまでいたのは誰でしょう?


波は
いつも
不意に砕け
加速をして
去っていく

 実は、作者コメントをなぜだか全然聞いていませんでしたので、
 まったくの私の独断コメントです。海岸線にいて、突然の大波に
 襲われる光景を、テレビなどで見ることがあります。まずはその
 光景が目に浮かびました。
 
 でも実際の波ではなく、ある出来事も不意に目の前で起こり、それに
 影響されようがされまいが、さっと去っていってしまうことがあります。
 たとえば、恋だったりして・・・・


幼木は
倒木の上でゆるぎない
風がすくっても
水が押しても
笑っている

 倒木から芽が出て幼い木になっている。不定根の1種でしょうか、風にも
 水にも負けない。倒木が支えになっている。だから自然って素晴らしい。


皺に入り込んだ パックが
なかなか取れない
女を磨くのも
至難のわざと
老いた母が言う

 はりの有る肌ならパックなど必要がないかも。パックさえ入り込んで
 とれないような肌だからこそ、パックをする必要があるのです。
 と、しみじみ身につまされて・・・
 いつまでも美しくいたいと願うのは健康の秘訣ですよね。
 もっとも「永遠(とは)に美しく」という恐ろしい映画がありましたが・・・


何も言わずに花は咲く
しかし
一夜咲きの月下美人が
確かに言った
パカッ と

 あの芳香の月下美人が咲くときに、「バカッ」と言ったのですか?
 あ、失礼、「パカッ」とでしたか・・・


父ものはどうもあまり受けないなあ・・・グチりながら私の歌

ガラス玉とわかっても
買ってもらえば良かった
父からの初めての
ジュエリーになったはず
昭和 氷川丸の売店で

 生意気ざかりの私は、かけがえのないものを手に入れ損ねた。
 娘に対する父の思いという宝を。
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by machako-hamakaze | 2008-05-22 22:08

「風の大会」後半のお歌より

昨日は30件を越える件数でびっくりしました。
とてもうれしいです。
2日連続で書くのも、ちょっと大変ですが、なにしろ
今夜がまた横浜歌会と歌会が続きますので、
ここで頑張らなくては・・・


お酒好きな私にはやはり素通りできないお歌。

米がお酒に化ける
醸しの神秘は
酔って正気を
壊す企みと
同等の謎だ…で呑む

 醸すというのはいろいろの説があるそうで、今でも世界のある地域では
 口で噛んで、それを吐き出し発酵させるお酒の造り方が残っているそう
 です。文字的には麹がぼこぼこと膨らんでくる様子のことらしい。
 
 いずれにしても、あのお米が芳醇なお酒になるという、そこにいたる過程
 の不思議と正気を失うまでとを同じ謎とした、妙に理詰めだが「で呑む」
 で決まった。


がくがくかく
かくかっかっかっ
膝は笑う
ああ つらいつらい
シンフォニー 

 2行の擬音がまずは面白い。作者は2行目の「かく」も本当は1行目だった
 といわれていたが、膝痛を抱えるものにとっては、2行目でも納得。
 「膝が笑う」がちょっと、山登りのあとの膝のことかとも思えたが、5行目の
 「シンフォニー」とはよくおっしゃったと感心。
 年末は「第九」(だいく)ならぬ「膝苦」(ひざく)シンフォニー??


天(そら)に伸びようとする
青い命
時代の息吹に
夏草や と
芭蕉が誘う

 芭蕉の有名な句「夏草や兵(つわもの)どもが夢のあと」を踏まえた
 美しいお歌が星印とは!!
 現代のつわもの達の不安な状況を詠っているが、五月のぐんぐんと
 草が蔓がのびていく様子とともに迫ってくると思うのですがねえ・・・


草はらに人が住めば
そこが庭となる
「雑草」とくくられた主(ぬし)の  
ささやかな抵抗か
胞子が一斉に飛び立つ

 近くのずっと無人だった家が取り壊されて、小さな草はらになっている。
 その隣の家が壊されて4件の家が建った。同時に売り出しされるのかと
 思いきや、無人だったほうはそのままの草ぼうぼう。なんのために
 壊されたのか、 なぜ人が住まないのか、気になってしかたない。
 
 そして、このお歌を読んだとき、なぜかその小さな草はらを思い出した。
 すべて、人間の勝手。
 
 “「雑草」と人にくくられた主の”の「主」が家の「主」
 と読んでしまうと、解かりにくくなるかもしれない。
 
 「飛び立った胞子」はささやかならぬ抵抗では。


「寂しさは」
生きる証と心に諭し
独り気丈にくらした
亡き母の
その気骨もない娘です 私は

 大会の第二席の母上を詠ったお歌に、今回他の母もののお歌は苦戦された
 ようです。通常の歌会ならもっと高得点だったはず。
 
 私の母もけっこう長い間、1人暮らしでした。年齢的には今の私くらいから
 の1人暮らし。持病もあった。しかし、寂しいとは一度も聞いたことがない。
 明治女の気骨だったのでしょう。
 
 私も1人暮らしはしましたが、若いころのこと。今からの1人暮らしを愚痴なしで
 やれるかどうか・・・・
 とても共感しました。


さて、第10席のお歌とたった1点違いで入賞を逃したお歌です。

鏡に向かって
無理して笑う
その顔が可笑しくって
今度は
本当に笑う

 ありますよね、こういうこと。でも本当に笑っているのになぜか涙が
 こぼれていたりして。
 作り笑いでも、免疫力は高まるそうです。
 やはり無理してでも、笑ったほうがよいのでしょう。
 作者は生き方上手な方。


さて、今回も低得点(涙)の私の歌です・・・

シュッと
風を切って走ると
青色の
破片(かけら)が    
五月の大気に紛れてゆく

 五月のエネルギーが強すぎて、風も硬いような感じがします。
 シュッと風を切って走ったら、カケラが落ちてきそうな・・・
 粉々になったカケラは、やはりまた大気に紛れてしまいそうな・・・

 
でもって、「風の大会」のご報告でした。
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by machako-hamakaze | 2008-05-21 13:05

「風の大会」より

いやはや、「ハマ風」と「南の風」が立ち上がってから
まだ丸3年がすぎたばかりといいますのに、自画自賛に
なりますが、89名という大勢の方のご参加をいただく
大きな大会を開くことができました。

お歌は92首でておりました。
当日までにご都合の悪くなられた方が3名。消防法の
問題もあり、締め切りを過ぎてからのお申し込みの方は
人数超過でお断りせざるを得ませんでした。

次回は定員に余裕のある会場をなんとしても確保したいと
思っております。第一希望の会場は4人がかりで
電話をかけて、15分後に最初に繋がったときにはすでに
予約済みだったのです。とても残念でした。

まあ、過ぎたことをいつまでも悔やんでいてもしかたありません。
とにもかくにも、大成功(?)だったと思っております。

ご参加の皆様ご協力の皆さま本当にありがとうございました。

で、上位10首は「ハマ風」HPに掲載もされ、8月号にも掲載
されます。でもでもでも、です。上位ではないけれども、
とっても良いお歌が、私好みのお歌がいっぱいでした。
全部は無理ですが、2回にわけて掲載させていただきます。

まずは・・・

海の泡も
人魚の破片(かけら)と
抱えた恋を
深く沈めた
夜の海

 なんと、こんなステキなお歌が星印だったのです。でもきらきら星
 です。昔私も人魚姫をモチーフに歌を書きました。でも、このお歌は
 大人の歌です。どんなに強い愛でも夜の海に沈めざるをえない
 そんな恋もあるのです。


メモ取る美女の
フレアースカート
風に舞う
人魚の
ミイラの祠まえ

 なんとも不思議なお歌です。場所も「祠」とあるからには日本なので
 しょうが、外国のような雰囲気も漂っています。


おにぎりに
たまご焼
熱いほうじ茶持ちました
シューズの紐もしめました
さあ

 なんと言っても5行目が素晴らしい。もう動き出しています。
 柔らかい表現の中に、キリリとした感じがあって。
 懇親会のあとの2次会の5人五行歌遊びの時に、この「さあ」をパクっていた
 方がありましたよ(笑)


山を降りて、
海辺の職場
広がる海が
新しい道に
見えてくる

 まるで、小説の書き出しのような感じのお歌です。何気ない
 表現ですが、この作者のお人柄がにじみ出ているような。
 きっと穏やかで、おおくを望まず日々の小さなことも楽しめる
 そういう方ではないかな・・・・と。


純白の産着に埋(うず)もれそうな 
あなたのおうちは
ここですよ
〝私の宝〟 を胸に抱いて帰った
あの日の風も さくら色

 一読、涙がこぼれそうだった。赤ちゃんをつれての うれしい
 帰宅の風景だが、母の慈愛が溢れていて胸をうつ。
 1行目が「あなた」にかかっているのだが、「あなたのおうちは」
 にかかっていると読むと少しわかりにくいかもしれないです。

以上、前半のお歌の中から好きなお歌を選んでみました。
次は後半のお歌から。
 
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by machako-hamakaze | 2008-05-20 16:46

「風の大会」を前にして

いよいよ、もう明後日が「ハマ風」「南の風」の大イベントの
「風の大会」です。

おととし、大宰府で第1回の大会がありました。
あの時は南とハマとの初めての大会で、
感激と高揚感を覚えたものです。
九州の方たちのあたたかいおもてなしが
忘れられません。

共に苦労をしてきた仲間たちが、それぞれの地域で雑誌を
立ち上げ、大会を開くまでになりました。

大会後、また書きたいと思っております。
まずは今週の2つの歌会から。


藤沢火曜歌会は前日の雨嵐がぴたりと止んで、
冬に逆戻りのような寒さではありましたが、
なんとか降られずにすみました。

フォーゲットミーナット
アラスカの荒野を
青く染めていた
小さな小さな花
けなげで、哀れで

 最初のカタカナにぐっときてしまいました。「忘れな草」のこと。
 アラスカでこの花が群生していたというのは意外な光景ですが
 その名前の由来から小さな可憐な形から、4,5行目が胸に
 しみます。海外旅行のご経験豊富なOさんのお歌。94歳。


新緑の里山
長い眠りから覚めた
数百匹の鯉のぼりが
再デビューの喜びに満ちて
光の中で泳いでいる

 この季節に、類歌の多い題材ですが、ちゃんと取材(どんな経緯で
 こういう行事があるか、どういう状態の鯉なのか)なさっておられる
 のが、このお歌の良さだと思います。作者は見たままとおっしゃって
 ましたが、2行目、4行目はそれだけでは出てこないと思います。
 
 よく知られたイベントを詠うときは、やはりよく知ること、ご自分
 らしさを出すことが欠かせませんね。


誘い
応えて
番いの
チョウチョ
ヒラヒラと

 この短いお歌がもう好きで好きで・・・
 だいたい短い歌がよいとは 限りませんよ、わからなくなりますよ、
 手も足も出たご自分らしいお歌がよいですよ、などと常日頃言っている
 私ですが、この18文字 には参りました。自然を描写し、官能の香りもあり、
 私は「鏡獅子」を思い出し、と尽きぬ味わいがあります。


私の歌。自分ではけっこう気に入ってる歌でしたが・・・トホホ

あじさいの
緑の葉の間に
咲くポピー
こんな所に咲きたかったな
こんな花を咲かせたかったな

 本当なら最後に「と いうように」とつけたかったけど、それじゃあ、いかさま
 長すぎます。あじさいとポピーのつぶやきを上手く伝えられなかったかな。


いつも賑やかな上大岡歌会

 初めて参加したときは、高層ビルの最上階30Fの集会室に目をまわしそうに
 なった私。みなさんは、わあすごい景色!と喜んでおられましたが、
 実は私は足が地についてない感覚が苦手で、落ち着きませんでした。
 少しはなれたようですが・・・

草っ原から
ひょろっと延びた
野蒜(のびる)を摘んで
市場(いちば)でトマトと魚を買う
ビールは冷えてます

 私がこういうお歌に2点いれないわけがありません。私のお腹の琴線が
 (お腹にあるもんかああ~)にばっちり触れましたのでございます。
 

甲府の土産桜せんべい
五行の会に持って行き
どこの菓子かと色々きかれ
意外なもてぶり
せんべい喜ぶ

 このお歌もお腹の・・・いえいえ、いくらなんでもこればっかりではね。
 長めのお歌なのに、リズムの良いのに気がつきます。
 77757787 の音数です。1行目が「甲府のお土産の桜せんべい」
 3行目「色々きかれて」となると、このリズムはでないですよね。
 簡単なお土産のつもりだったのが、作者もびっくりするほど喜ばれて
 作者はびっくり、せんべいもせんべい冥利につきるでしょう。


今年デビューの
青葉達は
うねりながら
しゃらしゃら
風と遊ぶ

 4、5行目が気持ちよく擬音効果と思っていましたら、ある方がこれは
 葉っぱが風に「しゃらしゃら」と動いている様ではないかとおっしゃり
 目からうろこ。思い込みで擬音だとばかり。作者のお話から、やはり
 これは擬態語のほうでした。 
 ぎおんしょうじゃあのかねのおと・・・ なんなんですかねえ・・私って。


それでは、いざ「風の大会」
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by machako-hamakaze | 2008-05-15 11:14

歌会はこじんまりでも

鎌倉というだけで、なにか思いいれたっぷりな感じです。

大昔に東京に住んでいたころ、鎌倉というところは、
お金持ち、それもいかにも上品な方々が住んでいて、
普通の人はいないのかと思っていました(笑)

まあ、どこでも、そういう方とそうでもない方がいるもので・・

新緑の鎌倉での歌会です。


少女ファッション誌から
抜け出したよう でも
歩く姿から
オバさんとバレてます
若づくりは良(い)い加減で

 そうそう、いらっしゃいますよね。かく言う私もどちらかというと
 年相応の服がいやで、若い人の専門店で、何とかこれなら、と
 いう服を選びます。そういう服を着たときはなんと言っても姿勢!
 どんなの若い人でも姿勢が悪いとふけてみえるんですよ。

 この作者は若作りすることを批判しているのではなく、優しい目で
 歩き方も気をつけてね、と。はい、気をつけます。


欠席でらしたのですが、あまりにもお元気なお歌で感動!

胡瓜を植えて
茄子を植えて
わが生命も
まだまだ と
四股ふんでみる

 珍しく、ちょっとご体調不良で急遽欠席されたために、作者名は
 わかっていたものですから、われ等の憧れの例の94歳の方のお歌。
 お元気の秘訣なんて 生易しいものではない、この方の毎日の過し方、
 ただただ、恐れ入ります。そしてステキです。
 
 お電話したら、お医者様からなんでもないと
 言われたから、元気になりました・・と。さすがです!


わたくし目の歌

すでに朝から
三〇品目食べました
それで
心は
満ちたわけではないけれど

 朝から三〇品目食べるなんて、なんてすごい方、とか言われて
 しまいましたが、さすがに、自宅でのことではありません。
 一日での30品目は一応、目標にしていますが。
 旅行での朝食バイキングの時のこと。温泉でものすごい種類の
 朝食バイキング、普通だったら心も満ちそうですが・・・
 
 人間の心というものは、それだけではねえ・・・
 おなかは一杯になったことは確かです。贅沢はいえませんかしら。


新横浜歌会はいつもの会場と違って、菊名コミュニティハウス

 菊名の駅を降りて、線路沿いの道をいくと、庭木が素敵な
 お宅がありました。おもわずじっと見ながら歩いていくと、お蔵もあり
 菊名駅前にこんな広い敷地のお宅とは・・と感心したり、手入れの
 良い松に見とれたり・・・ほんの5分か6分でしたが、楽しんで会場へ。


仕事の悦びに
シャキシャキと鋏鳴らして
私の髪のカットを仕上げる
ご指名の美容師
大ちゃんの手わざ

 う~む、このリズムの良さ。歌の読み始めから手わざで終る間に
 カットも終っているような、手際よさ。
 ジョニー・デップのシザーハンズも顔負けの大ちゃん!
 さあ、私もこれ書き終えたら、美容院へ。ご指名の○さんで!


朝日に肩光らせて
青年たちが走る
スリムな身体軽やかなステップ
君たちの人生も今
輝く五月だ

 いいですねえ。前のお歌の大ちゃんも若さにあふれた仕事師と
 いう感じでしたが、この走り抜けていく青年たちも若さ漲ります。

 私などはちょっと負けてしまいそうな五月の緑のエネルギーを
 自分と同化していける若者の肩が朝日に光る・・・なんてうらやましく
 なんて、さわやかなんでしょう。彼らを目にした作者も幸せ。


さて、私の歌。

古いノートには
青臭い詩や小説が
書いてあった
後のほうには惣菜レシピ
ちょっと 笑った

 30代の子育ての頃。文学への憧れさめやらず、書き綴った
 詩や小説は20代とは又違った青臭さがありました。

 五行歌につまると、古いノートをひっぱりだします。
 そして必ずと言って良いほど、後には惣菜やお菓子のレシピが。
 面白く、やがて悲しい・・・・・歌が出来ない!!!私でした。
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by machako-hamakaze | 2008-05-12 09:55

連休中の歌会

五月の藤沢日曜歌会は連休真っ只中。
さすがに、ご参加の方は15人といつもより少なめでした。

そこで、連休中にもかかわらず、こうしてご参加いただける
方への感謝の気持ちとして、1席から3席の方へ、スペシャル
プレゼント・・・・

何かって? へへ
スペシャル味のラムネです!
「たこ焼き味」「わさび味」「極辛カレー味」!!!!
罰ゲームかあ?

結果、なんと1席が3人でましたので、3人で仲良く分けて
いただきました。ちなみに、わさび味の方からはおいしかった
(故郷が静岡の方)と。他の方からは何も音沙汰がなく、
チト心配・・・

またもう一つは作者あてクイズ。
ちんまりとした賞品をこれは私が用意しました。

歌会が始まり、1首ずつ「さてどなのお歌で}と進行していき
ますが、1首で最高あたったお歌は4人でしたか・・・

やはり今回も最多人数をあてられたのは、お歌も本日同点一席の
(司会もされていたので、前回も1席)K春さんです。
2首当てた方まで、ちんまり賞品はけっこうみなさんにお渡し
できました。


あっガンダムだ!
鎧、冑も
現代(いま)の子には
そう見えるらしい
五月人形もかたなし

 なるほどねえ・・・ガンダムか。日本文化の五月人形がかたなし・・では
 ありますが、ぱっと見て、現代の日本文化の一つアニメのガンダム
 と、見えたのは一つの視点。さほど悲しむにあらず、と私は思いま
 した。ただ、こういうものは、もともとあったものを知っての上での、
 この感覚なら良いのですが・・・そこまでは望めませんでしょうか。


うぐいすの鳴き声に
応援されて里山を歩く
歩数計は一万七千弱
まぶしい新緑の中に
美しい藤の花の紫

 里山を歩く何気ない風景ですが、前2行の描写、後の2行の描写
 を歩数計の数字を入れることで、バランスがとれています。
 
 しかも、前半は作者の動きが見えて、後半は景色の美しさと、
 このあたりも バランスのとれた、とても素敵なお歌でした。
 一見平凡に見えますが力量のあるお歌と思います。


ころもまとって
しのいだ 冬を
ころもがえして
すはだに はおった春で
はずんで

 これは作者名が書いてあるようなお歌、と思いきや、意外。お二人しか
 あてておられませんでした。あ、そうか、 ほとんどひらがなだった
 からかしら。漢字名人のお歌。

 お仕事がらのお歌でもありましょう(クリーニング屋さん)
 冬と春だけを漢字にされたのも、作者のこだわり。さすが、です。
 ばっと取り出したシャツを素肌にまとう、爽やかさと色っぽさ。


欠席歌から

鈴蘭と雛罌粟が
咲いた 咲いたあー
6月のフランスのようで
わが家の小さな庭が
ちょっと自慢

 一行目の「雛罌粟」、作者はルビがありませんでしたが、わからない方
 があるかと「ひなげし」とルビふらせていただきました。
 「ひなげし」はやはりフランスの雰囲気でしょうか?
 「コクリコ」「アマポーラ」「虞美人草」一番ポピュラーなのが「ポピー」


私の歌

苦しい息の
父さんが
手で汽車の動き
よなご おおさか よなご
姉と私を待っていたのだ

 父の臨終に間に合いませんでした。
 姉は大阪、私は当時米子に住んでいました。 父は力振り絞って、
 手で車輪の動きをしながら、今汽車に乗ってやってくるところだと
 言いたかったのでしょう。姉や私のことを言うとき、地名で言うこと
 が多かったのです。今でも、兄たちはけっこうそういいます。
 
 わかりにくい歌といわれましたが、命日が5月6日、詠って
 おきたかった歌でした。
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by machako-hamakaze | 2008-05-08 09:02

気が付くと

ご訪問者の方が1000人を超えておりました。
ありがとうございます。

昨年の12月の途中からこのブログを始めました。
4ヵ月で、1000という数字は多いのか普通なのか
わかりませんが、とにかく、すごく嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。

たくさんの方が見てくださっていると思うと更新にも
励みがでます。

さて、先週の土曜日、私が担当しています
講座がありまました。前半4回をMさん、後半の
4回を私が持ちます。
連休中ということもあり3人の方のご出席です。
埼玉からわざわざ来てくださっている方もあります。

今回は「詠いたいテーマ」として、ちょっとお話して
歌会。そして、即詠もしてみました。

前回の記事で書いたミニ歌会の方のお歌から
題を拝借して「ラジオ」


登校前に聞いていた
「朝の童謡」
あの時歌ったうたを

孫といっしょに口ずさむ

 なんと、作者は小学生のころラジオ出演で「朝の童謡」
 というのを歌っておられたのだそうです。どうりで良いお声
 です。


ラジオを聞きながら
キッチンに立つ
料理の仕上がりは
その時流れていた曲が決め手
今夜のスープはちょっと甘め?

 作者はテレビをラジオから聞くことができるようにされている
 とか。甘めの味付けになったということは、その曲はラブソング?


最近テレビで始めた
鞍馬天狗
幼い日、手に汗して
聞いたラジオ放送
よみがえる

 そうそう、昔、赤胴鈴之助とか、懐かしいです。映画の鞍馬天狗が
 大友柳太郎さんか、嵐寛寿郎さんかで時代が違うようで・・・


私の歌

たたかれて
音が出ていた
昔のラジオ
頭をたたいてみようか
もの忘れの私も

 このところのもの忘れのひどさといったら、本当に三歩あるいたら
 忘れています。先日も、お花の名前「いわなんてん」と教えて
 いただき、匂いをかぐとまるで茹でたてのたけのこのようで、
 わあ、おいしそう!と言って歩き出したら、もう名前を忘れて
 いました・・・トホホです。


4日の藤沢日曜歌会の様子はまたのちほど。
 
 
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by machako-hamakaze | 2008-05-06 12:20