ハマのうたかい(5月6日) |
とうとう6月に入りました。 本当に更新が進まなくて、ちょっとイラついています。 このところの忙しさは尋常じゃないなあ。 もっと余裕を持たないと、歌も書けないし、ここもおろそかに なってしまいそうです。 子離れ出来ない 親たちが 草食系にしたような 三人揃って大学入学式 いざ出陣 とてもテーマがよくて、面白い表現なのですが、3行目が惜しい ですね。 「草食系にしたような」は「○○のような」という比喩の表現と 思われてしまいます。これは、「したような。」と切れるのだと 思います。 ここははっきり「草食系にした」「してしまった」とか、言い切った ほうが良いと思います。 草食系が「いざ出陣」というのも、皮肉が効いていて面白いです。 好物のお菓子とコーヒーを入れて 夫婦連れ立つ 月命日 やあ いらっしゃい!と 春告鳥(うぐいす)がお出迎え どなたかの月命日に、ご夫婦揃って、その方の好物だったお菓子と コーヒーを入れて、お墓参りに行かれたということなのですね。 このお歌も少しだけ、解かりにくいところがあります。 ご夫婦と月命日の方との関係です。 読みようによっては、ご夫婦のどちらかが亡くなって、まるで その方がいらっしゃるような感覚で月命日のお墓参りに いらしている・・・とも取れてしまいます。 3行目に「○○の月命日」とあると紛れがなくなるでしょう。 ナオコさん 銀河宇宙 ティールーム窓際の席 わたし 花宇宙 ユニークな表現です。 すべて名詞止めになっています。 そして、わかりにくい。 1行目の「ナオコさん」は2行目があるので、宇宙飛行士にあの 女性だとわかりますが、それは、今だからこそのことです。 新聞テレビで騒いでいても、興味の無い方には名前があっても わからないでしょう。何年かしたら、ナオコさんを覚えている人 のほうが少なくなるでしょう。 むしろこのお歌の良さは3行目からです。 宇宙飛行士の「ナオコさん」は本当に宇宙に行ったが、作者は ティールームの窓際のお花がいっぱいの席で、ご自分だけの 花宇宙を体験している・・・・ 詩人です。 あえて、「ナオコさん」と比較しないでも、良かったのではない でしょうか。 今回はテーマ、目の付け所、表現のユニークさと優れているのに ちょっとしたところで、歌を解かりにくくしているところを書いて みました。 |
by machako-hamakaze
| 2010-06-05 23:19
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