今月の「はなみずき」は題詠でした |
「壁」という題詠だったようです。 以前、おなじく「壁」の題詠で私が作った歌は、化粧でつくる顔の壁でしたが 格調たかい、「はなみずき」さんではそんな、おちゃらけた歌はありません でした(-_-;) 白壁に当る光も浴び 風の冷たさにも堪えた 吊し柿 深いしわの中に 味わいを秘めて 吊し柿のお歌はたまに見ますが、この「白壁に当る光も浴び」という表現が とても美しい日本の秋の光景を映し出しています。 その風と光を浴びて、砂糖よりも甘くなる、日本の技の味わい。 昔の壁は 土と切り藁を捏ねて がっしり 我が家の壁は 反抗期の息子の拳の跡がくっきり 壁も人の心も柔になった うちの壁にもくっきり。ドアには穴。反抗期があることは良いことだと いいますが、当時は、息子と私の間に本当に壁がありました。こちらの壁 に穴を開けて欲しかったなあ~と感慨にふけっていてもしかたありません。 (今はまあ良い息子になりましたので、息子の名誉のため、念のため) このお歌の前四行までは壁と反抗期の息子さんのことが、うまく詠われて いるのですが、壁が柔になったのは良いのですが、人の心が柔とくると 前におっしゃっていることとつながりにくいのでは。 壁も柔になったものだ・・・と、ちょっと昔を振り返って苦笑い・・・といった 感じにおさめるか、もう、5行目はなし、でもよいのでは、と。 幸せって そこにあるのに 素直になれない 心の壁が邪魔をして 掴みそこねるもどかしさ 誰の心にもある思い、上手に表現されていらっしゃいます。 ただ、作者の「心の壁」がなんであるかを歌って欲しいです。 一人一人もつ「心の壁」がちがうからこそ、歌になるのでは。 たまの題詠も良いものです。 来週火曜歌会でも題詠です。 代表さんはまた難しい題をだされました・・・「重なる、重ねる」です。 どなたかが、「重い」ではだめですか?と。そりゃあ、だめだわよお。 |
by machako-hamakaze
| 2008-12-06 12:58
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