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五行歌雑誌「ハマ風」の歌紹介ブログ
by machako-hamakaze
ICELANDia
,
【管理人】 岡本まさ子
【著 書】 五行歌集
       「宙で寝返り」

【プロフィール】
五行歌雑誌「ハマ風」編集してます。
・藤沢日曜歌会の代表をしています。

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第2火曜だったSUN-SUN

いつもの第1週は連休さなか。
そこで第2週のSUN-SUNになりました。そのせいで、立ち上げ
からのメンバーのM尾さんがお仕事のお休みとれずご欠席。
でも、久しぶりにH野さん、A野さんがご出席。

麹町倶楽部からⅠ泉さんもご参加くださいました。
4年前「赤い靴を探して」というすばらしい歌集も出されてます。
この方のことや歌集のことを書いたらきりもなくなりますが、
歌集から2首ほどご紹介したいと思います。

これが
最後になるかも・・・
このささやきがいけない
着るものが
年毎に派手になっていく

給料一万五千円
「これで、意に沿わない結婚は
しないで済むのね」
そう語り合った
五十年前のこと

なんというかっこよさでしょう。
火曜歌会のK子さんとともに、大尊敬の先輩です。

ではSun-Sunのお歌を。

手を添えてもらう時
近づいて
「どうぞ」の心遣いに
にっこり 「ありがとう」と座る
勉強している

 席を譲ってもらうときでも、ただ黙って席を立つのではなく、近づいて
 きてくれて、さらに手を添えてもくれ、にっこりと「どうぞ」という。
 ここまでやって、完璧な席をゆずるという行為の手順。
 その心遣いに、笑顔で感謝の言葉を返す、していただいた行為
 も受け取る好意も作者にとっては勉強だという。

 所作の表現が少し前後しているようでちょっとわかりにくくなっている
 かもしれません。


新芽はマジシャン
ある日突然
胞から
若葉が
次々飛び出す

 葉っぱの新芽が固く巻いていたかと思えば、ある日突然、本当に
 マジシャンが、棒をふると先っぽに葉や花がでてくるように、つぎつぎと
 若葉がでてくる感じが良く出ています。
 作者はマジシャンが次々とハンカチを出すさまを思い浮かべて
 書かれたそうです。


中学正の姪のお供で巡る
巨大ショッピング施設
毛織工場だった頃には
どんな風が吹いていたのだろうか
思いは『野麦峠』へも飛ぶ

 かつて毛織工場だった跡地にできた近代的な巨大ショッピングモールで
 作者は、買物を楽しむよりも、工場で働いていた人々の様子を
 想像してみる。工場内の換気などが今のように完璧ではないころの
 労働条件を思う、そうしているうちに、ノンフィクション女工哀史「野麦峠」まで
 思いを馳せている。
 劣悪な条件で働かざるを得なかった女工を思えば、このショッピング
 モールで買物を楽しむ人々がどこまでその幸せを感じていることやら、
 と作者は思ったかどうかはわからないけど。
 
 
by machako-hamakaze | 2009-05-20 14:17
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